吾輩は新年少有名になったので、猫ながらちょっと鼻が高く感ぜらるるのはありがたい。
元朝早々主人の許(もと)へ一枚の絵端書(えはがき)がた。これは彼の友某画からの年始状であるが、部を赤、部を深緑(ふかみど)りで塗って、その真中に一の動物が蹲踞(うずくま)っているところをパステルで書いてある。主人は例の書斎でこの絵を、横から見たり、竪(たて)から眺めたりして、うまい色だなという。すでに一応感服したものだから、もうやめにするかと思うとやはり横から見たり、竪から見たりしている。からだを拗(ね)じ向けたり、手を延ばして年寄が三世相(さんぜそう)を見るようにしたり、または窓の方へむいて鼻の先まで持ってたりして見ている。早くやめてくれないと膝(ひざ)が揺れて険呑(けんのん)でたまらない。ようやくので動揺があまり劇(はげ)しくなくなったと思ったら、さな声で一体何をかいたのだろうと云(い)う。主人は絵端書の色には感服したが、かいてある動物の正体が分らぬので、さっきから苦をしたものと見える。そんな分らぬ絵端書かと思いながら、寝ていた眼を品に半(なか)……(内容加载失败!)
(ò﹏ò)
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