姉のとん子は、分の箸と茶碗を坊ばに掠奪(りゃくだつ)されて、不相応にさな奴をもってさっきから我慢していたが、もともとさ過ぎるのだから、一杯にもった積りでも、あんとあけると三口ほどで食ってしまう。したがって頻繁(ひんぱん)に御はちの方へ手がる。もう四膳かえて、今度は五杯目である。とん子は御はちの蓋(ふた)をあけてきなしゃもじを取りげて、しばらく眺(なが)めていた。これは食おうか、よそうかと迷っていたものらしいが、ついに決したものと見えて、焦(こ)げのなさそうなところを見計って一掬(ひとしゃく)いしゃもじのへ乗せたまでは無難(ぶなん)であったが、それを裏返して、ぐいと茶碗のをこいたら、茶碗に入(はい)りきらん飯は塊(かた)まったまま畳のへ転(ころ)がりした。とん子は驚ろく景色(けしき)もなく、こぼれた飯を鄭寧(ていねい)に拾い始めた。拾って何にするかと思ったら、みんな御はちの中へ入れてしまった。少しきたないようだ。
坊ばが一活躍を試みて箸を刎(は)ねげた時は、ちょうどとん子が飯をよそい了(おわ)った時である。さすがに姉は姉だけで、坊……(内容加载失败!)
(ò﹏ò)
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