正文 十一 - 2

「迷亭君、君の碁は乱暴だよ。そんな所へ這入(はい)ってくる法はない」

「禅坊主の碁にはこんな法はないかも知れないが、本因坊(ほんいんぼう)の流儀じゃ、あるんだから仕方がないさ」

「しかし死ぬばかりだぜ」

「臣死をだも辞せず、いわんや 肩(ていけん)をやと、一つ、こう行くかな」

「そうおいでになったと、よろしい。薫風南(みんなみ)よりって、殿閣微涼(びりょう)を生ず。こう、ついでおけば丈夫なものだ」

「おや、ついだのは、さすがにえらい。まさか、つぐ気遣(きづかい)はなかろうと思った。ついで、くりゃるな八幡鐘(はちまんがね)をと、こうやったら、どうするかね」

「どうするも、こうするもないさ。一剣に倚(よ)って寒し――ええ、面倒だ。思い切って、切ってしまえ」

「やや、変変。そこを切られちゃ死んでしまう。おい冗談(じょうだん)じゃない。ちょっと待った」

「それだから、さっきから云わんじゃない。こうなってるところへは這入(はい)れるものじゃないんだ」

「這入って失敬仕(つかまつ)り候。ちょっとこの白をとってくれたまえ」

「それも待つのかい」

「ついでにその隣りのも……(内容加载失败!)

(ò﹏ò)

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